キャンプは比較的穏やかで危険の少ないアウトドアレジャーではありますが、場合によってはとんでもない事故を起こしたり、事故に巻き込まれることがあります。

キャンプスキルの高い人とは、単にキャンプの技術が高いというだけではなく、自分の限界を正しく把握して、無理をしなかったり、自然相手にはどんなスキルも無力であることを知っていたり、どうしても避けられない事故があった際に、それを補償するための保険に加入していることも含まれています。

例えば、キャンプ場で突風が吹いてペグが飛んで、近くの人にあたって怪我をさせたり、近くに止めてある車にあたって破損させたりした場合、とても自費で補償できないような賠償請求をされる場合があります。どんなにスキルが高くても起こってしまう事故に対して、相手に補償できないというのは最悪の事態だと思います。
そんな時に役立つ保険が「個人賠償責任保険」です。
これは、他人の身体や財物に対して損害をあたえてしまった場合の法的賠償請求に対し、それを補償するための保険です。

また、野生動物に襲われて怪我をした。斧、ナタ、ナイフなどで手を切ってしまった。焚き火をしていてやけどをしてしまった。などの時に、入院や通院にかかる費用を日額で補償してくれるのが傷害保険です。
傷害保険には救援者費用という特約が付帯できるので、キャンプへ向かう道中で転倒したり、滑落して動けなくなり、ヘリを呼んだ時など、多額の救援費用がかかった際に、その費用を補償してくれるものなので、セットしておくといいでしょう。

その他にも、移動の際に車やバイクを使う場合は任意保険(対人・対物無制限)に入ることや、徒歩や自転車の人には個人賠償責任保険や傷害保険が有効なものになります。
特にバイクや車の場合、任意保険だとレッカーサービスがあるので、遠方で故障した際も安心できます。
車やバイクの自賠責保険で大丈夫だと思っている人もいるようですが、自賠責保険は通常、「人に対して」3,000万円程度しか出ないものなので、他人の財物を損壊してしまった場合には適用されませんし、最悪、人を死亡させてしまった場合には全く足りない金額ですので、任意保険の加入が必要となります。

どんな技術があっても、自然相手に100%防げる訳ではない事故。そんな時のためにあるのが保険です。
避けられない事態に、自分だけではなく、周囲の人も守ってくれるものです。

キャンパーは事故が起こらないようにするスキルも必要ですが、事故が起こってしまった後の備えも必要なスキルではないでしょうか。

現在、インターネットで簡単に契約ができ、単日で加入できるキャンプ保険も出ているので、キャンプに行く際は是非保険に加入していただきたいと思います。