SNSを見ていると、焚き逃げやゴミの不法投棄、キャンプマナーなどについて「もっとYouTuberや芸能人などの有名人が発信しないとダメだ」と言っている人を見かけます。時にはマナーに関することに触れず、楽しいだけの動画を流していることを非難している人までいます。

有名人が本当にそれをしないといけないものでしょうか。

例えばキャンプで有名になった芸能人がいたとして、その本人が「キャンプのおかげで有名になれたので、キャンプ業界に恩返しをしたい」と言ってキャンプマナーの啓蒙活動を行うのであれば、それはとても立派なことだと思います。

ただ、それは他人に強要されることではないのではないかと思うのです。

焚き逃げが酷い。ゴミの不法投棄が酷い。キャンプマナーが酷い。と感じたのであれば、いきなり有名人にそれを強要するのではなく、まずはそれを問題視している自分が率先して行動しなくてはいけないと思います。

焚き逃げを防止するための啓蒙活動や、清掃活動、地域や行政と連携しての活動、イベントやキャンペーンなど、個人の努力でできることはたくさんあると思います。
自分で様々な手を尽くした上で「足りない」「もっと力がほしい」と感じた時に有名な方に、(聞いてもらえるかは別として)「助けてもらえませんか」「手伝ってもらえませんか」とお願いするものだと思います。

「有名なんだからやって当たり前だ」という感覚の人もいるかも知れませんが、普通に考えて、そんな事をするために有名になったのではないと思います。
有名になるというのは並大抵の努力ではありません。沢山の犠牲を払って、苦労して有名になった途端に、他人からやりたくもないことの指図を受けるのは、一生懸命働いて、給料日になったら何もしていない他人がお金を横取していくようなものだと思います。

有名人が他人に言われ、言われたままの発信だけをしたとして、一定の効果があったとしても、それだけでは当然足りません。
大切なのは大多数の人が自ら行動し、きれいなフィールドを取り戻し、焚き逃げやポイ捨てができない世の中を作り出すことではないでしょうか。

そのためには、我々キャンパーひとりひとりの行動と心掛けが大切なのだと感じています。