「焚き逃げ」は犯罪です。

焚き逃げとは、許可されていないところで焚き火をしたり、焚き火跡を放置したり、焚き火の許可があっても片付けないで帰ったりすることを指します。
許可のない場所で焚き火を行った場合、不法侵入にもなりますし、放火にもなる事もあります。不用意に焚き火を行えば軽犯罪法にも触れます。
焚き火跡の残った炭ゴミなどを放置すれば、不法投棄ともなります。
焚き逃げはこうして様々な意味で犯罪行為となりますので、犯罪である以上、どんな理屈を持ち出しても容認されるものではありません。

一方で、芋煮やどんど焼きなどは地域に根付いた風習であり、許可された場所で周辺住民了解のもと長年に渡って行われていることです。
これを「文化」と呼んでいます。文化は犯罪ではありません。つまり芋煮やどんど焼きは焚き逃げとは呼びません。
勿論、文化に対しては他人がとやかく言うことではありませんので、日本単独野営協会がそこに言及することはありません。

大切なのは、文化と犯罪の区別をしっかりつけることだと考えています。

時々、「昔は炭を埋めて帰った」「炭は有害なものではないので埋めて帰っていい」という人がいますが、それは明らかな誤りです。
先にも説明したとおり、自分の土地以外の場所や、許可のない場所で行えば、それは焚き逃げなので、犯罪となります。なので、どんな理屈をつけても許されることではないからです。

注意しなくてはならないのは「昔からやっていたこと=文化」では無いということです。

例えば万引きが昔から横行しているお店で万引きをし続ければ、それがやがて文化と呼ばれるようになるのかというと、そうではないのと同じで、昔から許可のない所で焚き逃げをしてきた人が、昔からやってきたことだからといって、それを文化であるかのように考えるのは間違いだということです。
どれだけ長いこと行っていたことでも犯罪が文化に変化することは永久にありませんので、時代に合わせて考え方と行動を変えていく必要があります。

日本単独野営協会では、「焚き逃げ」と「文化」の区別をしっかりつけて、それを広めることにより、
誰もがいつまでも綺麗で安全な野営地でキャンプを楽しむ事が出来る世の中にしていきたいと考えています。