毎年楽しみにしている労働者の祭典「かながわ中央メーデー」
沢山の人が訪れ、横浜の海が一望できる綺麗な場所でレジャーシートを敷いて美味しいものを食べて、お酒を飲んで…。

でも残念ながら今年はコロナの影響で中止に…。

そしてインターネットでのオンラインメーデーに切り替わりました。
4月29日(木)に正式リリースとなりますので、皆さん是非御覧ください。

私はその中のコンテンツの一つを担当させていただき、「心と体のリラクゼーション野外編」ということで、動画でソロキャンプの楽しさをお伝えしています。
トップページの絵やポスターなどは同級生の絵本作家「中垣ゆたか」君や別の同級生も協力していたりと、私の中学校時代の同級生総動員で作り上げている感じです(笑)

「労働」と「ソロキャンプ」

一見関係なさそうに思えますが、
私にとっては特別な思いがあります。

私は若い頃、バブルが弾けてから時が経ち、社会が最悪の状態になった時の就職組だったため、長時間労働は当たり前、休みも殆どなく、殴る蹴るの横行するようないわゆる「ブラック企業」を渡り歩くようにして育ちました。

新卒で入社した会社では開始5分で顔面をグーで殴られ、食事に行く時間もまともに与えられず、平成の世でまさかの栄養失調で倒れたこともありました。
時に病院に行くことすら許されない時期もありましたし、血尿が出ることも日常茶飯事でした。

身も心もボロボロの状態でしたが、そんな中でも母にもらった頑丈な体と、親父譲りの強靭な精神力で、なんとか生き延びることができました。

元々そう仕事ができない方でもありませんでしたし、人間生きていれば出世もするもので、なんとか自分の意思でいろいろな事を動かせるようになった頃に、労使が対等な関係で仕事ができる環境を社内で作り始めました。しかし、それもなかなかうまくいかず、一部の経営陣から恨みを買い、圧力がかかり、言いがかりや、部下をクビにするなどの脅しを受けながら会社を辞めざるを得ない状況まで追い込まれたこともありました。

その頃の私にとって、どれだけ労働組合というものが必要だったか…。

運悪く、若い頃の私が働いていた職場には、どこも労働組合というものがなかったので、劣悪な労働環境の中で、ある日突然健康を損なったり、ある日突然収入がゼロになったりしてきた訳です。
「組合費が高いから、または払いたくないから労働組合には入らない」という人の意見もよく聞きますが、私は毎月組合費を何万円払ってでも労働組合に入って、安全に仕事を続けて行きたかった訳です。元々労働組合がある会社に勤める人は、労働組合はあるのが当たり前と感じてしまうため、そのありがたみに気がついていないだけで、労働組合は労働者にとって本来とても必要性の高いものなのです。

今こうしている間にも全国にはブラック企業で過酷な労働を強いられている人がいます。
うつ病になる人は全国に数百万人、自ら命を落とす人も数万人いると言われるこの世の中には、労働組合のように、労使が対等に扱われ、労働者の安全安心を確保するする仕組みや、体を休めたり、心を癒やしたりするものが必要です。

私にとって、その心の癒やしとなるものがソロキャンプでした。

ソロキャンプに出かけ、誰も居ない大自然の中で、誰にも気を使わず、何も考えずに過ごしていると、自分の人生を俯瞰で見る事ができました。
今悩んでいることも、行き詰まっていることも、何だか取るに足りないことに思え、仕事中の凝り固まった頭では考えられれないような発想がどんどん沸いて元気が出ました。

そして、自分がかつてそうであったように、疲れ切った私を助けてくれた素晴らしいレジャーであるソロキャンプを私はもっと多くの人に知ってもらい、沢山の人に癒やされてもらいたいと思いました。

日本単独野営協会の理念である「ソロキャンプの健全な普及」が、過酷な労働を強いられて、心が疲れている人の癒やしになったり、命を断とうと考えてしまっている人に踏みとどまってもらえるようなものになれば良いと思っています。

そして、第92回かながわ中央メーデーWebサイトを御覧の皆様にも、是非ソロキャンプを知って楽しんで頂きたいと思っています。